パルスオキシメーター 私はこれで救われた! 家庭に必須!

突然の入院で感じた心の動きとSPO2計を普及させたい思いが詰まってます。

1月2日(1月1日深夜) -暗転-

 

*とっても変*

 

 なんだかおかしい

何とも言えない不思議な苦しさで目が覚めました。

時間は0時前。しばらくそのまま過ごしますが、昨日の倍くらい変な気分です。息がハァハァする訳でもなく、熱もありそうでもなく、どこかが痛いわけでは無い。ただ何かがおかしい。このままではダメな感じがする。取り敢えず座位になり、パルスオキシメータを装着して確認すると70%位を低迷中。

「!」「なんじゃこりゃ、壊れてる。」でも何度見ても変わりません。しばらく座位を続けて、深呼吸。

ニトロ

ほぼ変わりません。この時昔感じた狭心症の症状は全く感じませんでしたが、狭心症の既往歴から持っていたニトロのスプレーを舌下へ。もし狭心症の結果ならこれで血中酸素飽和濃度も変化してくれるはず。残念ながら、しばらくしても変化ありません。

アドエアー

次に思い立ったのが、母親が肺炎になった時に使ったアドエアー(喘息や、肺炎の発咳時に呼吸を助ける薬)です。リビングの薬入れにあったはずと、階下へ取りに行きました。そしてまた二階へ。この状態では後から思えば奇跡ですが、多少の息苦しさを感じつつも二階の自室へ戻る事が出来たのです。そしてパネルを回す吸引を2回繰り替えしました。

 

*重篤な危機らしい*

少し楽になったような、ならないような。パルスオキシメータにも変化は現れません。

どうやら感じる違和感以上に重篤な状態である事を認識し、階下の妻の元へ。

状況説明し座位、深呼吸、等の様子を見ましたが、これは無理と救急車を呼ぶことになりました。いかに看護師とはいえ、何も機材がない状態で何一つ対策が取れるわけではありません。今必要なのは酸素吸入です。

肺炎? でも平熱

一方で頭の中では、「これは何が起きてるの?」が駆け巡ります。

血圧、体温、心拍数は全く正常。酸素濃度だけが低い。自分では肺炎を想定しましたが、体温が低いことがそれを打ち消します。

救急車のサイレンが近づくほどに

妻が119をしている途中から救急車のサイレンが遠くから聞こえ始めました。消防署まで直線距離なら1キロ程度。谷間にある田圃の低い土地を挟んで山側を迂回しながら到着するはずです。この時余裕のあった私は、妻に「近所迷惑だから近くになったらサイレン消すように言ってね」と,救急車で運ばれる人間が何を言う的な発言をしていたのも、ここまで。

サイレンは段々と近くなってきましたが、それに伴い私の状態はどんどん悪くなり、玄関に移動して座り込んだまま全く動けず。たった3分程度の間にどんどん悪化します。

彼方側へ引っ張られてる?

救急隊二人に補助されてやっと立ち上がり玄関前のストレッチャーに乗った事は覚えていますが、次の場面は救急車の中で酸素吸入されている状態。

気がつくと自分で状況説明をしている自分。何だか不思議な気分。この辺りで彼方側へ近づいていたのかもしれません。

救急難民

1月1日の深夜。どの病院も手薄な状態。救急隊の判断は既往歴から心不全の疑い。熱もなくて血中酸素飽和濃度70%では無理もありません。手薄な勤務体制の中、心臓病疑いの患者を迎えてくれる病院等ありません。そんな中みつわ台総合病院で条件付き(心臓の場合は他病院搬送となるが、緊急性を鑑みて)一時受け入れをしてくださいました。ここまで小一時間経過している気がします。

みつわ台総合病院様!

先生一名、看護師一名程度(はっきりとは判りません)の手薄な状態。救急隊は手薄な中受け入れしてくれた病院に敬意を持って対応してくださり、レントゲン室、CT室への移動、ストレッチャ移動など、通常は病院側が行うような事まで手伝ってくださった。

もしかすると(法律上)いけない事なのかもしれませんが、私の命を救う為に懸命に動いて頂いた事。感謝以外に言を持ちません。

心不全

診断の結果は心不全からの肺水腫とのこと。当然の診断です。既往症、この状態で熱もなく、肺画像は真っ白。すぐに別の病院への転送をすべく大きな市立病院へ連絡すると「心臓の患者は見れません」とにべもない返事があった様子。医師は怒りを抑えつつ、千葉大学付属病院へ電話。こちらではそんな状況の患者を沢山見つつ大変な作業量をこなす中、私の救急対応を受け入れてくださいました。

千葉市救急隊は3時間以上私に付き添ってくださった

再度救急車に乗り15分ほど移動し千葉大学付属病院へ。ここでは循環器の先生が当直でおられ一時受け入れ先の病院からのCT・レントゲンデータCDを判断。再度、CTとレントゲン、心電図、血液、インフル検査等を実施。そこでも救急隊員は病院側の作業を手伝いながら初動から3時間懸命に動いてくださった。

 

千葉大学付属病院で「動いてる!」

そんな中、担当の医師は超音波エコーで心臓をチェック。あちこち時間をかけてチェックされておられる。その時、一言「動いている!」

自分は思わず心の中で「生きてるわ!」と突っ込みそうになりましたが、言葉の感じから「心臓に問題は見つからない」の意図を感じ取りました。医師からの説明は

  • エコーで見る限り重篤な心臓の疾患は観察されない。浮腫もなく、心臓はちゃんと機能している様子
  • 一つの可能性としては寒さで急に血圧が上がり一気に肺に水が浸透したのでは無いかと思われる。
  • 現状でわかる事はそれくらい。心臓からの問題では無い可能性が高いが既往歴から疑いは残る。

私が感じていた通り、心臓ではなく肺の問題らしい。

妻に感謝し自分に落胆

その後、朦朧とする意識の中CCUへ移動この時、朝6:00を回っていました。

この日塾の特別コースがある息子の元へ妻は一睡もせず朝ごはんの準備をしに戻ります。

妻にも感謝の言葉しかありません。同時に自分が周囲に何もする事ができない状態となった事をさとり、物凄い無力感にも襲われつつ、朦朧とする意識は混濁していきます。